■ 迷っていた夜
惣菜売り場で立ち止まった夜。
値引きシールの前で考え込んだ時間。
ロボの前で動けなくなったあの瞬間。
振り返ると、同じような迷い方をしていた。
欲しいのか。
いらないのか。
買うべきなのか。
頭の中で選択肢を並べて、考えて、比べていた。
でも今思うと、
あの時間は「迷っていた」のとは少し違ったのかもしれない。
■ 有名な実験がある
心理学で有名な実験がある。
「ジャムの実験」。
スーパーの売り場に
ジャムを 6種類 並べたとき。
購入率は 約30%。
同じ売り場に
ジャムを 24種類 並べたとき。
購入率は 約3%。
選択肢が増えるほど、
人は選ばなくなる。
■ 自由は増えた
昔はシンプルだった。
テレビも少なかった。
店も少なかった。
選択肢も少なかった。
今は違う。
動画だけでも
YouTube
Netflix
Amazon Prime
SNS
無限にある。
自由は増えた。
でも、決める難しさも一緒に増えた。
■ 人は3つを恐れる
人が選べなくなる理由は、
大体この3つだと言われている。
失敗したくない 後悔したくない もっと良い選択肢があるかもしれない
この3つが揃うと、人は動けなくなる。
だから、決めない。
■ 決めないという選択
あの夜もそうだった。
惣菜を買わなかった。
でもそれは、
正解を選んだわけでもない。
ただ、
決めないという選択をしただけだった。
■ 残り一手
選択肢が増えるほど、
人は慎重になる。
でも本当に必要なのは、
正しい選択より、
一つを選ぶ勇気なのかもしれない。
盤上には、
まだ残り一手がある。
問題はそれを
いつ打つかだけだ。

